目 次
配信に要るもの、実はこれだけ
「機材を揃えてから……」と構えている間に、今日も誰かが内蔵マイクで初配信をしています。 まず持ち物を数えましょう。
配信は0円で、今日から始められます。
そのうえで。雑談・朗読・ささやき・シチュエーションボイスのような「声を聴かせる配信」をやるなら、 最初に効く投資はカメラでも照明でもなくマイクです。 画面が粗くてもリスナーは観てくれますが、音がつらい配信に人は長居できません。 ここから先は、その「声を拾うマイク」の話です。
マイクの分かれ道は、たった2つ
売り場で最初に混乱するのが「USBマイクとコンデンサーマイク、どっちがいい?」という疑問。 実はこの質問、「自動車と赤い車、どっちがいい?」と聞いているのに近い。 ジャンルが噛み合っていないんです。マイクの分かれ道は「繋ぎ方」と「拾い方」の2つで、それぞれ別の話。
分かれ道その1 —— 繋ぎ方
例:FIFINE K669B(USB・約3,000円)
パソコンに挿すだけ。音を変換する装置がマイクの中に内蔵されていて、ケーブル1本で完結します。
最初の1本はこれ一択
例:audio-technica AT2020(XLR・約13,000円)
先端が太い3本ピンの端子。そのままではパソコンに繋がらず、次章の「謎の箱」が必要になるプロ仕様の世界。
後でいい。憧れは取っておく
分かれ道その2 —— 拾い方
例:Blue Yeti(コンデンサー・約20,000円)
耳がいい、繊細な子。ささやきや息づかいまで細かく拾います。そのぶんエアコンや生活音まで律儀に拾うのが弱点。
静かな部屋での雑談・朗読・ASMR・シチュボ向き
例:SHURE SM58(XLR・約13,000円)
騒がしくても動じない、タフな子。口元の声だけを拾って周りの音に強い。ライブで歌手が握っているのは、まさにこれ。
※ 配信用 USB ダイナミックなら FIFINE K688 等のデスクスタンド型もあり (約10,000円)。
ゲーム実況・にぎやかな配信向き
※ 2つの分かれ道は自由に組み合わさって商品になっています。「USB接続のコンデンサーマイク」も「USB接続のダイナミックマイク」も存在します。
型選びで迷ったら、部屋で決めるのが近道です。 静かな部屋ならコンデンサー。エアコンや家族の生活音が消せない部屋なら、音に強いダイナミック。 実際いまの自宅配信では、この理由でダイナミック型を選ぶ人が増えています。
最初の1本は「USB接続」。型は、ささやき系ならコンデンサー、にぎやか系ならダイナミック。
覚えるのはこの2行だけです。
※ 本ページの商品画像・リンクは Amazon.co.jp のアフィリエイトリンクです。価格は概算で、変動します。
謎の箱「オーディオインターフェース」の正体
マイクを調べはじめると必ず現れる、ツマミだらけの箱。正体を一言でいうと 「マイクとパソコンの間に入る通訳機」です。 マイクの音(アナログ)をパソコンの言葉(デジタル)に、高品質に翻訳する。あると、こんなことができます。
- XLRマイク(プロ用)をパソコンに繋げるようになる
- 音の入口の性能が上がる(マイク内蔵の変換装置より高品質)
- 手元のツマミで音量をその場で調整できる
- XLRのコンデンサーマイクに電気を送れる(商品ページの「ファンタム電源」の正体がこれ)
- 自分の声を遅延なしでヘッドホン確認できる(「録れてなかった……」事故に気づける)
USBマイクで始めるなら不要。USBマイクの中には小さな通訳機がもう入っています。
「XLRマイクが欲しい」と思った日が、この箱の買い時。
買い足す順番だけ覚えて帰ってください。マイク → ヘッドホン → 通訳機。逆から揃えると後悔しがちです。
やりたいこと別、機材と予算
ここからは目的別です。やりたいことが決まっている人は、自分の段だけ読めば足ります。 どの道にも共通する買い順はひとつ——音 → 照明 → カメラ。迷ったら音からです。
- 0円で始めるなら
- PCゲームなら、PCと手持ちのイヤホンマイクで今日から配信できます。スマホゲームはスマホ単体でOK。
- そろえるなら
- マイクは、キーボード音や興奮した大声に強いダイナミック型が安全。定番は FIFINE K688(約1万円・USB接続)。 SwitchやPS5の画面をPCに映すにはキャプチャーボード(約1.5万〜2万円)が必要で、 AVerMedia GC551G2 や Elgato HD60X が定番です。
⚠ キャプチャーボードを数千円の無名品で済ませると「映らない・カクつく」報告が多発しています。自分のプレイ画面が遅れて見えにくい「低遅延プレビュー」に対応した定番メーカー品を。PCゲームしかやらないならキャプチャーボード自体が不要——買うのはマイクだけで済みます。
- とにかく安く
- USB接続のコンデンサーマイク1本でも歌枠は始められます(次章の2本がそのまま使えます)。XLRの最安定番なら Marantz MPM-1000(約4,500円)。
- 王道でそろえるなら
- 歌は声の大小差が激しく、カラオケ音源と声を混ぜる必要があるので、エコーや音量をツマミで直接さわれるミキサー型の通訳機 YAMAHA AG03MK2(約1.5万円)が大定番。これに audio-technica AT2020(約1.3万円)、 モニターヘッドホン ATH-M20x(約6,500円)、ポップガードを足して合計 約3〜3.5万円。歌配信の定番として、いちばん名前が挙がる構成です。
- 一歩進むなら(エフェクトを自分で作る)
- AG03MK2のエフェクトは手軽なぶん「ツマミなり」です。リバーブ・イコライザー・コンプレッサーを自分の好みで細かく作り込みたい人は、 ループバック対応のオーディオインターフェース+DAW(音楽制作ソフト)の構成へ。 DAWでエフェクトをかけた自分の声を、ループバック(PC内の音を配信ソフトへ送り返す機能)でそのままOBSに渡せます。定番は MOTU M2、 Steinberg UR22C、 Focusrite Scarlett 2i2(第4世代) あたり(どれも2〜3万円台)。
⚠ 音源の権利に注意。歌うこと自体はYouTube等の包括契約で歌える曲が多い一方、CDやカラオケ店の音源をそのまま流すのは原則NGです。「カラオケJOYSOUND for STREAMER」のような配信許諾済みの音源サービスを使うのが安全。——ちなみに朗読なら、メログラフィの台本150本は権利関係がぜんぶクリア済みです。
- 入門なら
- ステレオ録音モードを持つ高感度USBマイク Blue Yeti(約2万円)が定番。 録音機ごと買う手もあって、ハンディレコーダー TASCAM DR-07X(約1.6万円)も入門でよく選ばれています。
- 本格的にやるなら
- 耳の形をしたバイノーラルマイク(3Dio Free Space 約6万円 など)+通訳機(Focusrite Scarlett 2i2 約2万円)+モニターヘッドホンで約6〜10万円。「耳元で鳴っている」あの没入感はこの構成からです。
⚠ ASMRは機材より先に「部屋の静けさ」が半分を決めます。エアコン・換気扇・窓から離れる、厚手のカーテンを引く——まず0円の防音から。高感度マイクは部屋の音をぜんぶ拾います。
- 0円で始めるなら
- スマホと無料アプリだけで成立します。IRIAMやREALITYなら立ち絵イラスト1枚でVライバーにもなれます(顔出し不要・スマホで完結)。
- 音質を一段上げるなら
- USB接続のコンデンサーマイクを1本だけ。次の章の2本がそのまま正解です。雑談・朗読・シチュエーションボイスは、このページでいちばん安く始められる道です。
雑談で最初に詰まるのは機材ではなく「何を話すか」のほうです。そのための台本150本(無料・配信OK)を終章に置いてあります。
「で、結局どれ?」に2本だけで答える
まだやりたいことが決まっていない、とにかく「声で何か」を始めてみたい——そんな人のために、2本だけ置いておきます。 比較表は載せません。選択肢が増えるほど、人は買えなくなるからです。
- USBケーブルを挿すだけ。設定らしい設定がない
- 本体に音量ツマミ。配信中に手元で直せる
- ささやきも拾う感度で、雑談・朗読・シチュボの最初の1本にちょうどいい
- 「続くか分からないから安く始めたい」に、いちばん素直に応える価格
- 宅録の世界で「最初の1本」の定番として知られる AT2020 シリーズの現行USB版
- マイク本体にヘッドホンを挿して、自分の声を遅延なく確認しながら話せる
- 触るだけで消音できるミュートボタン付き。くしゃみも生活音も配信に乗せない
- 音の天井が高く、配信が伸びてからも買い替え不要になりやすい
※ Amazon.co.jp 経由のアフィリエイトリンクを含みます。価格は概算で、変動します。
その先にある、憧れの一本
配信が続いたとき、あるいは「本気で声で生きていく」と決めたとき。プロのスタジオで使われている機材を、参考までに置いておきます。
※ 初心者には不要です。覚えておく必要もありません。



吸音処理された部屋、防湿庫での保管、専用ショックマウント——環境を整えるコストと手間がセットで付いてくる。そのぶん、条件が揃ったときの音は次元が違う。



先人がハマった罠、4つ
機材より先に、これを知っているかどうかで音が変わります。対策は全部0円。
高いマイク・アーム・ミキサー……続くと分かる前に財布が折れて、「やめにくさ」だけが残ります。
➤ 安い1本で始めて、「足りない」と感じた順に買い足す。
先人の失敗談でいちばん多いのがこれ。コンデンサーマイクは、エアコン・換気扇・パソコンのファンまで律儀に拾います。
➤ まず1回録って、自分で聴き返す。気になる音は元から止める・窓や換気口から離れる。それでも消せない部屋なら、型をダイナミックにするのが近道。
キーボードの打鍵や腕の振動が「ゴンッ」と入ります。
➤ 付属スタンドの下にタオルを1枚。それだけでかなり変わります。
近すぎると息の「ボフッ」が入り、遠すぎるとお風呂場みたいに響きます。
➤ 目安は口からこぶし1〜2個ぶん。
罠を避ける小物たち——ポップガード・マイクアーム・喉ケア・Stream Deck・吸音材など、配信を快適に続けるための道具は、ぜんぶこの別ページに。困った順に並べてあります。
機材が揃ったら——最初の配信、何を読む?
実は、機材より先に詰まるのがここ。「何を話せばいいか分からない」。 メログラフィの台本150本は、そのためにあります。 深夜の電話、雨宿りの軒先、夏祭りの夜——全部オリジナルだから権利の心配なし、 無料・商用OK・配信で読んでOK。 「今日はこの台本を読みます」の一言で、配信が1本成立します。



その前に、自分の声の正体を
知っておきませんか
30秒声を録るだけで、あなたの声の強みが「沼らせイケボ」「魔性ハスキー女子」「癒しの塊」のような言葉になって返ってきます。 向いている配信スタイルも、あなたの声の測定値に合うマイク3本(入門・定番・上位)も一緒に。 機材選びの前でも後でも、一度知っておいて損はありません。
自分の声タイプを診断する台本だけ見たい人も入口は同じです。診断もダウンロードも、ぜんぶ無料。




